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初のボランティア出身実行委員長が誕生…誰もがフラットに関われる祭りの新挑戦|下北沢盆踊り×下北緑日【後編】

2025年の盛況から1年、今年の『下北沢盆踊り』と『下北緑日(えんにち)』はさらなる進化を遂げようとしている。初のボランティア出身実行委員長・新井川敦さんと、『下北緑日』のプロデューサー・櫻井孝佑さんが語る2026年の展望とは。そして昨年の熱気を支えた人々は、次なる夏に何を思うのか。お祭りの担い手たちが描く未来の姿をお届けする。

▶︎「シモキタ音頭」が響く夏。来場者7万人の夏の風物詩『下北沢盆踊り』と街のつながり|下北沢盆踊り×下北緑日|記事前編はこちら

 

下北沢盆踊り(2025年)の様子 ©naoe

登場人物

長沼洋一郎さん(しもきた商店街振興組合理事長) 池ノ上育ちの生粋の下北沢人。2020年ごろから盆踊りの実行委員会に加わり、現在はオブザーバーとしてお祭りを見守る。

櫻井孝佑さん(株式会社あおとき代表) 「遊び心で社会を彩る」をコンセプトにイベント企画などを手がける。『下北緑日』のプロデューサー/クリエイティブディレクター。

新井川敦さん(下北沢盆踊り実行委員長) 2025年から初のボランティア出身実行委員長として就任。約11年前に偶然の出会いでボランティアに参加して以来、「かえっこバザール」のリーダーなどを歴任しながら運営を支え続けてきた。

ボランティアから実行委員長へ

―新井川さんはどのような経緯で盆踊りに関わるようになったのですか?

新井川:約11年前、社会人2年目の頃に居酒屋でボランティアの中心人物だった「花子さん」の前に偶然座ったことがきっかけです。お祭りが好きだったので手伝いに参加したら、現場の動きを花子さんや、当時の長沼さんに見ていただいたようで。参加2日目にはもう一部のリーダーを任されていました(笑)。その後「かえっこバザール」のリーダーなども担いながら、10年以上運営に深く関わることになりました。

―実行委員長の打診はどのような形でしたか?

新井川:これまでは商店街の役員の方が実行委員長を務めていたのですが、3つの商店街が合同で開催する体制になったことで、特定の組織に偏りが出ないよう「第三者的な立場のボランティア」からトップを選出する方針に変わりました。10年以上ボランティアを続けてきた中心メンバーへ、長沼さんが直接打診してくださり、「ボランティアに実行委員長を任せる」という新しい祭りのあり方に強く惹かれ、就任を決意しました。

長沼:彼の現場での動きのよさとバイタリティは、参加した当初から際立っていましたから。こういうかたちで地域のお祭りに深く関われる場所を作れたことも、嬉しいですね。

新井川 敦さん(下北沢盆踊り実行委員長)

下北沢盆踊り2026年のチャレンジ

―今年の盆踊りで新たにチャレンジすることを教えてください。

新井川:まず、浴衣の着付けサービスを新コンテンツとして用意します。インバウンドの方も含めた来場者が浴衣姿でお祭りを楽しめる環境を作りたいと思っています。それから、会場をミカン下北内の「BROOKLYN ROASTING COMPANY SHIMOKITAZAWA」周辺まで拡大して、子ども連れのファミリーがより安心して楽しめる「お楽しみエリア」も新設します。それと、助成金に頼らない自立した運営基盤を作るために、企業協賛の獲得にも積極的に取り組んでいます。将来的には、より多くの商店街を巻き込んだ大きな合同運営という夢も描いています。

下北緑日(2025年)の様子@BROOKLYN ROASTING COMPANY SHIMOKITAZAWA

―ボランティア文化をどう次につなげていくかも課題ですね。

新井川:今のやり方が特定の人に依存してしまわないよう、ボランティア中心の運営スタイルを次の世代にスピンオフとして受け継げる仕組みをつくることが目標です。生まれ育った場所でもない下北沢で、フラットな立場でここまで深く関われることが本当に嬉しい。今年の夏、たくさんの人に楽しんでもらえるよう全力で準備します。

―下北緑日の今年の展望を教えてください。

櫻井:今年は盆踊り側との連携をさらに深めて、会場や出店エリアも含めて一体化させていく方針です。ミカン下北やアクセス道路周辺まで空間を接続して、お祭りの違いを感じさせず、来場者が会場全体をシームレスに楽しめるようにしたいと考えています。小さな子ども連れのファミリー層向けのキッズエリアも、盆踊り側と連動して整備します。昨年は出店料を抑えることでお店が挑戦しやすい環境を作れたのが大きかったので、その学びも活かしながら、より多くの人に楽しんでいただける下北緑日を目指しています。

下北緑日(2025年)の様子@マスタードホテル

商店街の枠を越え、ボランティアや役割の枠を越え、さまざまな「愛」が交わる場所として成長を続ける『下北沢盆踊り』と『下北緑日』。初のボランティア出身実行委員長という新たな体制で臨む2026年の夏は、どんな景色を見せてくれるだろうか。浴衣姿の来場者が「シモキタ音頭」に合わせて踊り、子どもたちの歓声が会場中に響き渡る、そんな夏が今から楽しみでならない。


Information

取材・文:山梨 幸輝  撮影:YUKI KAWASHIMA
下北沢盆踊り2026
下北沢盆踊り2026
日時:2026年7月25日(土)・26日(日)
開場 13:00〜(露店オープン)
開演 14:00〜(ステージオープン)
盆踊り16:00〜20:00

場所:下北沢東口駅前広場
主催:しもきた商店街振興組合、下北沢東会(あずま通り商店街)、下北沢南口商店街振興組合
後援:世田谷区 公益財団法人世田谷区産業振興公社、世田谷まちなか観光交流協会
お問い合わせ:下北沢盆踊り実行委員会事務局 
下北縁日2026
下北縁日2026
日時:2026年7月25日(土)・26日(日)13:00〜19:00
場所:ミカン下北、マスタードホテル、SHIMOLAB.、代沢通り(歩行者天国)
主催:下北緑日実行委員会
後援:世田谷区/世田谷区産業振興公社
企画運営:株式会社あおとき
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